2007年4月16日 (月)

「メビウス・レター」 北森 鴻

男子高校生が焼身自殺。
数年後、ある作家宛にその事件に関係する手紙が届く。

メビウス・レター Book メビウス・レター

著者:北森 鴻
販売元:講談社
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自覚はしていたのですが、最近、読書のジャンルが偏ってきたのでK君に相談してみました。
そして教えてもらったのがこの本、書店で手にとってみた結果、読んでみようということになりました。

作家の阿坂の過去に関係すると思われる手紙が届く、しかしそれは過去の人物が想像で書いたであろうと思われる内容。
最初はストーリーがうまく理解できないまま読み続け、しばらく読んでいくうちになんとか理解できてきました。
そうするとそこからはストーリーにぐいぐいと引き込まれていきました。

友人を殺害した犯人を突き止めようとして苦悩する高校生の手紙。
(これが書かれたのは数年前のことらしいが)
今になって送られてきたこの手紙に苦悩する作家の「阿坂」。
ストーカー気味の主婦も絡んできて…。
続けざまに起きる放火と殺人。

正直、読んでも現実感が無く、ちょっと考えてしまいました。
この中の出来事は現実的には起こりうるものの、一般的にその確率はかなり低いということ。
動機付けも弱い感じ、みんなこの小説の終焉に向かって行動しているかのようで。
なにか可能性のバランスで成り立っているような…。
「すべてがひっくり返る驚愕の結末」も、読者の考えが充分計算されていて、あえてひっくり返したような感じも受けてしまいます。

とはいえ、小説としてかなり楽しませてもらったのも事実。
「そう言われれば…そうだったのか」とページを戻り、読み返してみることも数回。
久しぶりのミステリーを楽しませてもらいました。

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