2008年1月17日 (木)

「用心棒日月抄」 藤沢周平

きっかけは、新幹線の座席の裏のネットに入っている無料の雑誌 「トランヴェール」。
そういえば以前も同じようにして「蝉しぐれ」に出会い、感動したことがありました。

用心棒日月抄 (新潮文庫) Book 用心棒日月抄 (新潮文庫)

著者:藤沢 周平
販売元:新潮社
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剣の達人である青江又八郎は、偶然に藩主暗殺の陰謀を知ることになり、その一味である、婚約者の父を斬ってしまう。
それ故に脱藩して江戸に住み、用心棒家業などで糊口を凌いでいる。
何時の日かあの人が現れるまで…。

剣の達人とはいえ、時には食うために日雇いの力仕事などもしています。
その上、国元からの刺客とも戦わなければならない厳しい生活です。
しかしながら、顔見知りの夜鷹の仇を討ったり、討ち入り前の赤穂浪士達を密かに応援するなど、真面目な性格で好感が持てます。

この本を読んだのが、前述の「トランヴェール」の解説や写真を見た後だったので、当時の江戸の様子がより身近に感じられました。
続編もあるとのこと、いつか読んでみようと思います。

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2007年1月 8日 (月)

「隠し剣 秋風抄」 藤沢周平

本来であれば、このような短編集はあまり買うことはありません。
気になった作品があったときには、(大変申しわけないのですが)いわゆる「立ち読み」で対応させていただいておりました。

隠し剣秋風抄 Book 隠し剣秋風抄

著者:藤沢 周平
販売元:文藝春秋
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きっかけは、木村拓哉主演の映画「武士の一分」の原作である「盲目剣谺返し」です。
じつは、この作品も「立ち読み」対応済みで、その内容は既に知っていたのです。
今日も書店にて手に取り、思い出すような感じで少々読まさせていただきました。
そして、いつも通りに感動している自分に気がついてしまいました。
他に予定していた本も無かったので、「買っていくか」ということで…。

九つの短編が収録されています。
世に言う「秘剣」を会得しながらも、運命に翻弄されていく男達の話です。
「天は二物を与えず」とはよく言ったものです。
この男達は、世渡りに疎く、誤解を招き、禄には恵まれず、命を失うものもあります。
正直、読んでいくと少々心が重くなっていくような作品もありました。
その中でも、「盲目剣谺返し」は、あと味の爽やかさもあり一番の出来だと思います。
まだまだ映画は見ないようにして、各場面を想像して読み返しています。

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2005年12月25日 (日)

「蝉しぐれ」 藤沢周平

蝉しぐれ Book 蝉しぐれ

著者:藤沢 周平
販売元:文芸春秋

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12月16日に読み終えた本です。
この本を読むきっかけは、新幹線の座席の裏のネットに入っている無料の雑誌 「トランヴェール」。
これが結構おもしろくて、もう20数冊ほど持ち帰っています。

もう数ヶ月前だと思いますが、偶然にもこの本に「蝉しぐれ」のあらすじが紹介されていたのです。
そのときは、「良い話だけど切ないな~」ぐらいの感想でしたが…
映画になる(もうなっている)らしく、書店で平積みになっているこの本を見ると、どうしても気になってしまう毎日でした。
何度か手に取ってはみたものの、あらすじは前述の「トランヴェール」で知っていることから、購入にふみきれずに日々を過ごしました。
でも、どうしても気になる、こんなに長い間、これだけ気になるのなら…と、思い切って購入しました。

早速読み始めましたが「トランヴェール」で読んだときよりも、はるかに興味深く読み進めることができました。
(原作なのだからあたりまえですが)
あくまで武家の格式のなかで生きる牧文四郎、幼なじみのふくと互いに好意をいだきながらも運命に翻弄されて離れ離れになってしまう。
だが、派閥闘争のなか文四郎ふくを助けに向かうことに…

小説では、武家社会の生活や剣術、海坂藩の自然も美しく描写され、読みどころがいっぱいです。
でも、読後の感想はといえば 「やっぱり切ない」 この一言に尽きます。
無論、現代と比較してはいけないとは思いますが、最後に二人が会う場面、交わす言葉などはとても切なくて…

映画にての表現には限界があったとみえて「前田有一の超映画批評」評価はあまり良くありませんでした、しかしながら原作は自分にとっては◎でした。

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