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2006年11月 3日 (金)

「手紙」 東野圭吾

映画化されることを知り、久しぶりに東野圭吾氏の小説を手に取りました。
予想通り本の帯に映画のキャストの顔写真が載っていたので、できるだけそれを見ないように、意識しないようにして読み始めました。
以前「白夜行」を読んだ時に、どうしても役者さんの顔が浮かんできてしまったので…。
悪いことではないのかもしれませんが、できるだけ想像力を働かせて読みたいと思います。

手紙 Book 手紙

著者:東野 圭吾
販売元:文藝春秋
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弟のために窃盗に入った家で、人を殺してしまった兄。
強盗殺人犯の弟として、世間から差別されて生きていく弟。

我々が意識、無意識にかかわらずに行なっている「差別」ということを、嫌でも意識させられます。
(決して「いじめ」など分かりやすいものだけではありません)
それは、人間が自分や家族を守ろうとすれば、当然のごとく起こりうるものであるらしいです。

弟は不当な扱いを受け続け、それでもなお道を踏み外さずに生きていこうとして…。
そして兄は獄中から手紙を送り続ける。

この小説からは、「差別」に対しての答えを見つけることはできませんでした。
でも、「このようなことがあるんだ」ということは強く心に感じることができました。
思いテーマにもかかわらず、最後まで惹きつけられて読み切ることができました。

映画では、「ロックバンド」ではなく「お笑い芸人」を目指したという設定になっているらしいです。
確かに、今の時代にジョン・レノンの「イマジン」では少々インパクトに欠けるのでしょうが、「イマジン」の歌詞を考えると、作者がこの曲を使った意味が解るような気がするのですが…。
映画のこと、ちょっと心配です。

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